GOLCYをお読みのみなさま、こんにちは!
突然ですが、みなさまは『ヨガ』と聞いて何を思い浮かべますか?
私の場合は『ポーズ』『ストレッチ』『健康にいい』『体が柔らかくなる』などなど…『見た目』や『運動的要素』をイメージしたものがほとんどでした。しかし、ヨガとは古代インドから2000年以上にわたり継続される伝統であり、本来は、『悟り(=心の迷いが解けて、全ての苦しみから脱した状態)』に至るための哲学的な思想や、『瞑想』を主とする行法のことを指します。そして、この哲学的な思想こそがヨガの本質であり、最も興味深い部分なんですね。
今回は【GOLCY×CLUBHOUSE対談Vol.1】シンガポール在住のヨガインストラクター・みどり先生にお聞きした、と~っても興味深いヨガの話を、た~っぷりお届けします♪
ヨガの本当の効果と目的
みどり先生がヨガに出会われたのは2005年。その後、リトルインディアにあるヨガスクールでインド人の先生に師事され、インド中央政府公認ヨガ指導者資格を取得されました。本格的なヨガを、本場インドの先生に習うことのできる環境が整っているのも、シンガポールならではですね。
軽いエクササイズのつもりでヨガを始められたというみどり先生。今ではハンディキャップヨガや筋膜リリースヨガなど、数種類のヨガ指導資格を持たれる筋金入りのヨギーニなんです!
「4~5世紀頃、パタンジャリによって書かれた『ヨーガ・スートラ』がヨガの経典とされていますが、実はそれ以前からインドではヨガの思想は伝えられていました。ヨガには2000年以上もの、長~い歴史があるんです。」
いつものように、ゆったりとした口調でお話を始めてくださいました。
「パタンジャリはインドの聖者的な方で、実在した人物ですが、下半身は蛇だと言われていたり、とても謎めいたところがあります。ヨガ・スートラの冒頭には『ヨガとは心の作用の死滅である』と書かれています。これは、己の心を内側からゆっくりと見つめなおし、邪念や欲望を捨て、本能のままの心をコントロールすることを意味します。」
と、続けられるみどり先生…なのですが…
あ、あの…みどり先生…
「謎の聖者?」、「心の死滅??」、「下半身が蛇!?!?」ってどういうこと???
対談前に私の頭の中で準備されていたテーマは、『ヨガ=かっこいいポーズ、おしゃれなストレッチ、みんなの健康』程度だったので(汗)、対談開始1分、みどり先生の話される『奥深すぎるヨガワールド』にとっても衝撃を受けました。
そして、その直後から、先生のヨガに対する情熱に惹かれ、初めて知るヨガの本当の魅力にどんどん引き込まれていきました。
「あっ、いきなりごめんなさい(笑)」
いつも優しいみどり先生です♡
「ヨガとは、ポーズを取ったり、身体をほぐしたりすることを目的としているのではなく、アサナ(ポーズのこと)はあくまでも手段の一つに過ぎないんです。代表的な伝統ヨガである古典ヨガには、運動力学や解剖学を始め、哲学、宗教学や心理学などの要素も多く含まれます。ヨガは『トレーニング目的で行う運動』というよりは、『生活の一部として存在しているもの』という方が、正しい表現ですね。」
(ふむふむ…かっこいいポーズやおしゃれなストレッチは、ヨガを極める上での手段の一つだったんですね!)
「ヨガには『八支則』という八段階の法則があります。八支則はまず、嘘をつくことや盗むことなどの『してはいけない行い』を整理するところから始まります。次に、『体を清める』や『呼吸法』などの、物理的なステージが続きます。そして、最後の八つ目の段階が『真我』という『悟り』の世界です。八つ目のステージにたどり着いた時、人は『自分』と『他者』の区別がつかなくなり、心がとても穏やかになります。私もまだたどり着いたことがないですけどね(笑)。皆さんが『ヨガ』と聞いてまずイメージされる『アサナ(ポーズ)』は、八支則の三つめに当たります。」
(ふむふむ…かっこいいポーズやおしゃれなストレッチは、長~いヨガプロセスの三番目のステージだったんですね!)
「悟りと聞くと難しいイメージですが、例えば、運動した後はすがすがしい気持ちになりますよね。そのすがすがしいポジティブな気持ちを追求したのが、ヨガなんですよ。」
ほぼヨガ初心者の私でも理解できるように、言葉を選んで丁寧に説明してくださるみどり先生。「ゴルフラウンド後のすがすがしい気持ち!」と言われると、とても分かりやすいですね♪
「ヨガを通し、身体を客観的に観察することによって、心がだんだんとクリアーになっていきます。邪念や欲望は誰でも持っているものです。ヨガでは、それらを悪いものとして扱うのではなく、すべての感情を受け入れる事を学びます。ネガティブな感情が湧き上がってきたときは、それらを受け入れ、静かに過ぎていくのを待ちます。すると、徐々に身体に対して感謝の気持ちが芽生え、自己肯定感が向上します。」
とても熱心にお話を続けてくださるみどり先生。対談中は、お話を聞いているだけで心が浄化されていくようでした。
「ヨガを正しく継続することによって、私たちが日常的に持つ『モヤモヤした気持ち』や『イライラした感情』などを、コントロール出来るようになります。ヨガとは、ポーズを取るなどのエクササイズをすることだけではありません。普段の生活において、考え方や意識を変えていくことも、ヨガの思想の一つです。少し意識を変えるだけで、驚くほど心を整えることが出来ますよ。」
忙しくて、なかなかまとまった時間の取れない方は、先生のおっしゃる『意識の変化』を日常生活に取り入れて見られてはいかがでしょうか。
みどり先生のお話をGOLCY風にアレンジしてみると…
ラウンド中にOBや池ポチャをしてしまっても、決してイライラぜず、その現実を受け入れ、静かに心をコントロールします。すると、いつの間にかイライラした気持ちは過ぎ去っていき、次のホールのティーショットでは、ばっちりフェアウェイをとらえることが出来すはずです!
なるほど!分かりやすいですね(笑)
ヨガは心と体と脳の三者面談
ヨガとは、アサナ(ポーズ)や瞑想を通して、心を整えること。自らの心を内側から見つめ直すことによって、感情をコントロールし、心を穏やかに保ちます。
「ヨガでは、日本人の特徴である『他人軸』で物事を考えるのではなく、あくまでも『自分軸』で物事を見つめる必要があります。『わがまま』になるのではなく、自分軸で物事を考えることによって、他者との比較を避けることが出来ます。私たちが目指すのは、周りと比較することなく、心をありのままに保ち、心身のバランスを取り、マインドを最良の状態に持っていくこと。ヨガにおいて重要なことは、心と体と脳の三者面談ですね。」
この『心と体と脳の三者面談』は、ヨガだけでなく他のスポーツや、日常生活に幅広く当てはめることが出来ます。ゴルフにおいても、スコアの良い時や良いプレーが出来る時は、やはり心身のバランスが取れている時ですよね。
モヤモヤやイライラを感じた時は、心を内側から見つめ直し、ゆっくりと頭で消化し、熱くなりそうな身体を落ち着かせてみてください。すると、心身が穏やかになっていくのを感じ取ることができるはずです。
みどり先生の簡単呼吸瞑想
今日からできる!みどり先生直伝、心を整える呼吸法をご紹介します。
- 4カウントでゆっくりと息を吸う。
- 4カウント間、息を止める。
- 8カウントでゆっくりと息を吐く。
1~3を、6回程度繰り返す。
起床後のお布団の中などで行うと、スッキリ目覚めることができますよ♪
ヨガで体のデトックス
ヨガを継続することで、心だけでなく身体のバランスも整えることが出来ます。ヨガのポーズ、呼吸法や食事法には、筋肉をほぐし、身体をデトックスさせる効果があります。これらは単に身体を細くするのではなく、バランスの取れた美しいボディメイキングへ導いてくれます。ぜひ日常にヨガを取り入れて、健康で美しい身体づくりを目指してみてくださいね。
今回、みどり先生との対談が実現し、先生がいつも前向きで明るく、とても美しい理由が分かった気がしました。
私たちも今日からヨガを取り入れて、スコアも美容も大幅アップしましょう~!
みどり先生のヨガレッスンはこちらから!
■M.A YOGA
https://www.maballet.com/yoga
筋膜リリースヨガなど、珍しいヨガクラスも体験できます!
■Vyasa Yoga & Ayurveda Singapore
https://www.facebook.com/vyasayogasg.japanese/
みどり先生も学ばれた、シンガポールの超有名ヨガスクール『ヴィヤサ ヨガ』。
先生による日本語クラスがあります!
執筆:ちぃ
※こちらの記事は、GOLCY WEBに掲載されたものです。
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